二兎社「新・明暗」 @世田谷パブリックシアター 2004.11.05  
佐々木蔵之介さんに全部!!

クイズダービーならこんなカンジ(またかい!)
観てきました「新・明暗」
大満足。蔵之介さんナイス。これで3000円は安すぎるぞ(3階席だったので。でもセンター)
情けなさっぷり、苦悩っぷり爆裂。この舞台、再演だったんだけど、この役は蔵之介さんのものでしょう。
うん、蔵さまの魅力全開。

蔵之介さんの舞台を見るのは今回で2度目。
最初は一昨年の「おやすみの前に」(宮本信子さん・川原亜矢子さん他)
川原さんを観に行ったんだけど、初・蔵之介さんにまいった。
ほとんど初見(テレビで見たことはあるんだろうけど認識はナシ)の状態だったんだけど、
はじけまくりの蔵之介さんに圧倒されちゃって。
・・・で、今日も楽しみにしていたのですよ。はじけまくり蔵さまを。
期待通り。絶妙な間で笑いをとれる役者さんなのだよね。
そして手足が長くて舞台栄えのすることったら。設定が会社員だったのでスーツ姿多し。その似合うことったら♪
蔵之介さんの目線にツボ。色気があるとかじゃない「いやらしげな目線」と(妹・秀子に対する)「得意げな目線」の表情。
これは一階席正面で見たかった。3階席からでは目線はとれませぬ。いやぁ、やっばり蔵之介さん好きだー。

正直、蔵之介さん以外の役者さんは全くの未知の世界(笑)でも良かった。特に由雄(蔵)の妻役の山本郁子さん。
すっごく可愛くてキュートで笑える奥さんを演じていた。蔵さまとのからみのバカ夫婦っぷり(失礼)がすごく楽しかった。
木野花さんもよかったしなぁ・・・。

上演時間、結構長くて3時間弱。でもそんな長さを感じさせない、テンポの良い脚本・演出ですごく楽しかった。
夏目漱石原作だったので、こ難しかったらどうしよう・・・とか思ってたんだけど、心配無用。笑った、笑った。
蔵之介さんが痔病持ちっていうところからして笑えるし。

舞台のセットとかの構成もよかったしなぁ(セットの作りがよく分かって、この点に関しては3階席から観て良かった)
永井愛さん作・演出。また何か舞台があったら観にいってみたい。

くまのお教室で渋谷方面に行くし・・・とふと思いついて、ちょろっとチケットとって観に行ったんだけど、大大大大・大満足の舞台だったなぁ。うん。




…と、日記に書いたのですが、追記。

芝居の中で由雄(蔵)と延子(山本郁子)の心のうちを表現するとき。見た目はラブラブに抱き合ってるのですよ。
で、セリフもバカ夫婦調。…がぱっと動きが止まり、お互いの心のうちを話す。
そのときの蔵之介さんのナルシストっぷりったら!あの口調、あの目つき!い、いやらしいぞ!ずるいぞ!由雄!!
短いシーンなのに、2人の性格っていうか心情(?)を的確に表現するセリフに演出。上手いなぁ。メリハリがあって。

蔵之介さん、上手いなぁ…って思ったのは、ラスト間近の台風のシーン。
台風の暴風雨の中、傘をさして逃げる(!)という場面だったのだけど…。
もちろん舞台上には雨も降っていなければ風もナイ。役者さんの傘づかいだけで表現するわけですよ、台風を。
…上手い!途中まで本当に風がふいているのかと思った。傘のしなり方とか風にもってかれる動きとか。
ものすごく上手だったなぁ…舞台役者さんてスゴイなぁ…。

最後の方はやっぱり夏目漱石が原作なだけあって、「…で?」みたいなカンジだったんだけど…。
(これはワタシの理解不足か)
でも夏目漱石でこんなに笑えるなら満足満足。再演やったら絶対また観に行く、絶対。
そのときはまた蔵之介さんで、ヨロシク。

この劇、お上手な役者さんばかりで、なんとどなたも一回もかむことなく舞台終了。
…プロの芝居ってこうだよなぁ…なんて実感。
だって、ほら、ワタシ最近ライフの芝居しか観てなかったからさ…。
「かまないでよ…がんばれ!がんばれ!」って(心の中で)応援しながら芝居観るってどうなの?
お母さんじゃあないんだから(笑)?
…それがライフのいいところ(いいところか?)って言われてしまえばおしまいだがね。


観劇レボ TOPへ
TOP

55 STREET / 0574 W.S.R / STRAWBERRY7 / アレコレネット / モノショップ / ミツケルドット